読んだ本について
価格:2200円 |
タイトル:敗者のゲーム(原著第8版)
出版社:日本経済新聞出版
著者:チャールズ・エリス(著)、鹿毛雄二+鹿毛房子(訳)
読了時間:約3時間10分
ページ数:293ページ(あとがき等を含む)
本のサイズ:四六判
文字の大きさ:やや大きい
本の内容は?
資産運用の常識を変えた、全米100万部超えのロングセラーの本。
資産運用を始めたばかりの人にも、自分の資産運用の方針を一度立ち止まって見直すきっかけにもなれる一冊だ。
特にインデックス投資に興味がある方に薦めたい。
読もうと思ったきっかけは?「投資をただのギャンブルにしたくない」
近年新NISAなどの将来の為の資産運用が話題になっている。
私も数年前にNISAを始めて、現在はインデックス投資と優待目的の個別株をメインに運用している。
そろそろ運用方針を見直すにあたり、もう少し投資についての知識を身につけたいと思ったのがきっかけだ。
投資、特にインデックス投資について勉強したい時に、どういった本がいいかネットで探していると、この本は大抵のサイトのランキングに食い込んでいるのが目についた。
投資を根拠のない自分の直感に従った、ただのギャンブルにしない為にも、運用の考え方の参考になると思い、この本を手に取った。
読みやすさは?「やや読みにくいが、章ごとに分けて読めば難しくない」
太字や赤線など、特定の言葉を注目させるような書き方はほとんどされていない。
挿絵も無く、説明の為に時折グラフなどの図が入っているくらいなので、やや読みにくく感じる人もいるだろう。
しかし、本は1〜7章、8〜19章、20〜29章に細かく分けられた3部構成になっているので、一日一章で読めば、約一ヶ月でこの本を読む事ができる。
一章ごとのページ数は10ページ前後なので、読了までのハードルは、ぐっと下げられるだろう。
心に残った所 二選
「勝者のゲーム」と「敗者のゲーム」
この本の第一章で最初に説明される、この本の中で最も重要な部分だ。
この本を全て読むのが難しいと思っても、この本を手に取った以上は、どうかこの一章だけでも読んで欲しい。
この二つのゲームについては、テニスの例が分かりやすかった。
『勝者のゲーム』は、勝つためのプレイで勝敗が決まるプロの試合。
『敗者のゲーム』は、敗者のミスによる失点で勝負が決まる初心者の試合。
そして資産運用における「マネーゲーム」内では、一日に何百も取引をしているプロ同士『敗者のゲーム』が行われている。
そんなプロが日々戦っていても、市場平均にずっと勝ち続けられるファンドは存在しない。
ほんの少し知識を齧った程度の初心者が、このゲームに参加した所で勝てないのだ。
じゃあどうすればいいのか?
現実的な投資目標と方針を決めて、相場が高騰しても暴落してもブレずにそれを貫く事。
一言でまとめてしまえば簡単だが、一度頭の中に考えていた今年の運用方針を実際に紙にまとめてみたが、実際にそれを行動に移せるかというと難しい。
下手にポートフォリオを触らない仕組みや、自分ルールを作る試行錯誤を続けていきたい。
手数料の話
第22章「手数料は高い!」では、運用手数料の事が書かれている。
今回私が一番「ドキリ」とした章だ。
運用手数料とは、投資信託は売買した時のものと、保有期間中に自動的に支払わないといけない信託報酬がある。
特に信託報酬については、ファンドの成績がマイナスでも発生していて、特にアクティブ・ファンドは多くのリターンを期待する一方、この信託報酬がインデックスよりやや高い。
二人の人間が同じ利益を得られたとして、1%運用手数料が違うだけで、何十万もの差額が生まれてしまうのだ。
その時自分の積立設定を思い出して、私は少し危機感を覚えた。
私はサイトのランキングを見て、オルカンやS&P500以外にも、一時流行っていたインドやベトナム、半導体のファンドにも複数手を出していた。
ファンドごとにこの手数料を支払っていたら、一つ一つは少額の手数料でも、塵も積もって多くの支出に繋がる可能性があると感じたのだ。
私はこの章を読んだ後、早速毎月の積立設定を見直しをした。ファンドの種類を絞り、オルカン、S&P500をメインにして、他のファンドは含み損が出ても、そこまで致命的な痛手にならない程度の額まで設定額を減らした。
加えて投資信託のポートフォリオを見直して、それぞれのファンドの信託報酬について再確認した。
長期で見ると、信託報酬などのコストが嵩みそうなファンドはいくつか売却して、ポートフォリオを少しだけシンプルにした。
この作業がこれからの資産運用のマイナスになる可能性があるが、自分が把握しきれない種類の商品を持つのは良くないと判断した。
「そろそろ一度自分のポートフォリオを見直さないといけないな」と思いつつ、ずっとそのままにして半年程放置していたので、この本を読んで実際に行動に移せただけでも、この本を読んだ意味はあったと思う。
この本を読む時のポイント
版は最新の物を読んで欲しい!
この本が最初に出版されたのは、1985年の今から30年以上前。
「それだと今の時代に対して、この本の情報は古いのでは?」と思うだろうが、この本は改訂するごとに、その時の経済の最新のデータに基づいて内容がアップデートされている。
8版では新しく、コロナウイルスのにより株価が大きく変動した時期についても言及されていた。
「同じタイトルなら内容は同じだろう」と思い込み、古本屋やメルカリなどで古い版の本を選ぶのは、得られた筈の最新の知識を得られない事になり、少々もったいない。
この本を購入する際は、ぜひその時の一番最新の版を選んで欲しい。
最後に、この本を読んだ私が行った事が正解だとは限らない。
投資は全て自己判断で行ってもらいたい。
今回読んだ本はこちら↓
価格:2200円 |


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